前回は干支とは、
「十干(じっかん)」と「十二支」、
陰陽五行説の「陰・陽」と
五行「木・火・土・金・水(もっかどごんすい)」
で構成されていることを紹介しました。
今回は十干とはなんぞや、ってことを紹介します。
十干とは天の運行を十の要素に分けたものの一つであり、
甲(こう)、乙(おつ)、丙(へい)、丁(てい)、戊(ぼ)、己(き)、庚(こう)、辛(しん)、壬(じん)、癸(き)
の漢字で表します。この漢字は植物の生長をも表しています。
これらに五行の「木」、「火」、「土」、「金」、「水」が結びつき、
これらに陰陽〈「兄(え):陽」と「弟(と):陰」〉に分かれて配されています。
『甲』は木の兄で「きのえ」、『乙』は木の弟で「きのと」、
『丙』は火の兄で「ひのえ」、『丁』は火の弟で「ひのと」、
『戊』は土の兄で「つちのえ」、『己』は土の弟で「つちのと」、
『庚』は金の兄で「かのえ」、『辛』は金の弟で「かのと」、
『壬』は水の兄で「みずのえ」、『癸』は水の弟で「みずのと」、
となっており、この順番でサイクルしています。
カレンダーにきのえ、ひのと、などなど書かれてるのがこれの事です。
年単位、月単位、日単位で巡ってます。
今年は「乙(きのと)」の年、昨年は「甲(きのえ)」の年でした。
甲は今まで寒さのために殻をかぶっていた草木の芽がその堅い殻を破って頭を出した状態、
旧体制の殻を破って創造を伸ばせということになります(2024年)。
乙は出た芽が幼く、外界の抵抗も強いためにまっすぐ伸びず屈折している状態(2025年)、
新しい改革創造に歩を進めるが外の抵抗も強い、でもどんな紆余曲折を経てもそれを進めていかねばならぬ、ということになります。
昨年から続く、社会の空気感から、今までと違う新たな始まりの予感、ありません?
「十干」からだけでも今年がどんな年か想像できるのです。
参考
「干支の活学」安岡正篤
「東洋医学講座」小林三剛