先日、「医療功夫学会」に参加してきました。
この学会は、「太極拳や気功を医療にどう活かすか」というテーマで、世界中から先生方が集まり、
学術的にも武術的にも、とてもユニークで刺激的なディスカッションが繰り広げられるシンポジウムです。
今回の参加で印象に残っているのは、太極拳や気功の持つ「見えないものを見る力」にフォーカスされた話。
武術の稽古を通じて、自分自身の感覚(センサー)を磨き、相手の存在を感じ取る力を育てていく。
この「センサーの感度」を高めることが、臨床にも直結するという視点はとても新鮮で、共感を持って受け取りました。
太極拳の動きは、どうしても“型”に意識が向きがちですが、
本来は「相手がいることを前提とした動き」であることを再認識。
“自分のための動き”から“他者との関係性の中での動き”へ。
その視点の変化が、自分の内側と外側のバランスを整えることにつながるのだと感じました。
そして「常に最適解の姿勢を保つこと」
これはまさに、施術の現場にも通じる感覚で、患者さんに向き合うときの立ち方や動き方、
さらには、自分の身体の使い方そのものにも深く関係しているなと思いました。
学術・武術・臨床が交差する今回の学びは、非常に実践的で刺激的な時間となりました。
この感覚を、日々の太極拳の稽古にも、鍼灸施術にも、しっかりと活かしていきいます!